パティスリーアンファンス
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私とローズそして野田さんとの出会い
1 私とローズの出会い
1994年、当時私はストレスで自律神経失調となり、陣肝機能・甲状腺機能低下、不眠、冷え、食欲不振、うつ状態、体重は40㎏を切るほどに減少し、生きる力そのものが大きく下がって命の危機にまで至っていました。その後医師の指導の下、ストレスと離れ、1995年、縁あって香りに出会い、香りを創ることでメンタルは少しずつ回復していきました。しかしまだまだ体調不良は続いていました。香りの勉強をしていく中で精油についても多く学び、その中でもローズの力は秀でて優れていることを知りました。アロマセラピーでは精油の効果を学びますが、当時飲用できるものは世にありませんでした。
しかしその時、原田氏が世界で初めてローズをカプセル化した製品を作られていました。※参考文献 「薔薇のパルファム」蓬田 勝之著 出版 求龍堂
1999年、私は横浜の香りとしてバラの香りを創っていたご縁で原田氏と出来上がったばかりのローズオイルのカプセルに出会うことができました。
ローズオイルの効果についてはよく知っていましたので早速ローズオイルの入ったカプセルを飲みました。その当時少し前まで睡眠薬を飲用していました。睡眠薬は飲んで少しするとぐらっとして意識が遠くなり、寝ている状態になるように感じます。しかし1~3時間すると、小さな音がしてもパチッと目が覚め眠れない長く暗い夜を過ごしていました。また食欲もなく体は冷え鉛のように重く、朝から重労働の後のような疲労感に襲われていました。そのため起き上がれない日がほとんどでした。それがローズオイルを飲用した次の日の朝、目が覚めたら明るい朝の光が射していました。何年も長い間、目が覚めたら明るい朝という感覚を持つことが無かった私はその時、朝まで寝られたということに感動し涙がこぼれたのを覚えています。当時私はサプリメントや薬など何も飲用していなかったため、その変化の理由はローズオイルしか考えられませんでした。しかしたまたまかもしれないと思いましたが、ローズオイルを飲用して次の日もまた寝られるということを繰り返すうちに、ローズの効果だと確信しました。やがて冷えが改善し、食欲も出てきて、よく眠れるようになり、ポジティブになっていくというアロマセラピーで学んだローズの効果といわれることすべてを私の体で実感することができました。こうして元の気に、つまりは元気になって生きる力を戻してくれたローズは、私と同じように “待っている人がいる” 誰かのために“役に立つ” 誰かを救うものであると確信しました。こうして私はローズを普及することが新たな人生の使命となり、普及活動を始めていきました。ローズについて正しく知らせていくために治験を取り、それらの効果について証明していくことも同時に行ってまいりました。※参考文献 「命をつむぐバラ」山下文江著 出版 ハースト婦人画報社
その後、ローズについてさらに試し調べていく中で、ローズオイルだけではなく、ローズウォーターにも同じ効果があることがわかりました。※参考文献 添付1
ローズオイルやローズウォーターについて、そしてその使い方は世界でもほとんど知られていないということがわかりました。ブルガリアの国立バラ研究所にもっとバラについての研究をして世界へ発信すべきだと伝えに参りましたが、「私たちはローズの効果はすでによくわかっているので研究は日本が得意ですから是非お任せしたい。」と言われました。
この先、私たちはブルガリア国立科学アカデミーとローズの研究を共同でしていくことになることでしょう。ローズやその使い方についての研究はまだまだ始まったばかりです。
2 野田さんと私との出会い
2007年、野田さんがお店をオープンした時、客としてお店に伺ったのが野田さんとの出会いでした。今から17年前、その時野田さんはまだ26歳でした。双子の兄弟でお料理とスイーツをそれぞれ担当されていました。そのどちらもがとてもおいしく素晴らしかったので、まだ若いのに腕の良さに感銘を受けました。私はその当時、原田氏と共にローズウォーターを使ったお料理やお菓子の可能性を探るため、試作していただく人を探していました。当時身近には知り合のシェフやパティシエが多くいらっしゃいましたが、私たちは彼らには新しい素材を使いこなせるセンスと可能性を感じ、迷わず依頼しようと決めました。それからというもの、野田さんはローズウォーターを使ったあらゆるものを作り続けてくれました。料理やスイーツ、飲み物はもちろん、豆腐やはちみつ等、料理の素材になるものまでもローズウォーターを使って試作してくださいました。その結果、私たちはローズウォーターが合わないものがないという結論に至りました。私の仕事はローズの普及と、その傍ら香りをつくるフレグランスデザイナーでもあります。香りの世界ではローズは香りの女王ですが、香りの女王の役割は主張することではなく、調和です。つまりはローズを加えることでローズの香りが足されるというのではなく、調合されたすべての香りがうまくまとまり深みや香りの奥行、暖かみ、味わいが出たりするのです。野田さんにローズを使ったあらゆるものをお作りいただいてわかったことはローズの役割は香りの世界と同じで、すべてのものをうまく調和させるということでした。
ローズウォーターそのものは香りも強く、それを使いこなすことはなかなか難しく感じます。ローズウォーターを普及させるために一般の方でも使えるようレシピブックを作って下さったり、ローズの香料で匂いを付けたお菓子とは全く違うことがわかるように、いろいろなお菓子を作って下さったりしました。
私たち協会は13年前からローズウォーターレシピアワードを開催してまいりましたが、野田さん抜きにはレシピアワードの開催は不可能でした。野田さんにローズの普及のために17年余り携わってきていただき改めて思うことは、彼ほどローズウォーターを使った様々な食品を作った人も、ローズウォーターの特徴や使い方をわかっている人は他にはいないということです。ここで今、野田さんは新にローズスイーツの専門家として出発されると伺い、これまで長い年月ブルガリアンローズの普及に携わってくださったことへの感謝と共に、これからはご自身の作るスイーツを通してローズを伝えてくれる事に心からの感謝と、そして大きな可能性と期待を込めてエールを送りたいと思います。
一般社団法人ブルガリアンローズ文化協会 理事長 山下文江